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No.15 毎日のことだから。愛犬愛猫に与える水をどう選ぶ?

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上海で愛するペットと暮らす皆さん、毎日の「水」についてどれほど意識されていますか?

人間と同様、犬や猫にとっても「水」は命に直結する大切な存在です。
しかし、日本とは水質や供給システムが異なる中国・上海において、どの水を与えるべきか悩む飼い主さんは少なくありません。

この記事では、上海でペットに適した水の種類と選び方、注意すべき水質問題、そして渡航・滞在時の水管理のポイントをご紹介します。

上海という都市環境において、ペットの健康を守るには「水選び」から見直すことが大切です。

何気ない毎日の「一杯の水」が、ペットの体調や寿命に大きく関わることを意識して、安全で安心な飲水環境を整えてあげましょう。

なぜ「水の選び方」が大切なのか?

ペットは私たち人間と同様、体の約60〜70%が水でできています。健康な身体機能を維持するためには、毎日清潔で安全な水を摂取することが不可欠です。
とくに上海のような大都市では、水道水の水質や供給経路が場所によって異なり、人間用でさえ浄水器が必須とされるエリアも多いのが実情です。

では、ペットにとって最適な水とはどのようなものでしょうか?

上海の水道水はペットに安全?

上海の水道水は中国の国家基準に基づいて管理されていますが、日本の水道水のように「そのまま飲める」と言えるクオリティかどうかは議論の余地があります。主な理由は以下の通りです。

水源の違いと不安定な品質:長江などの大河を水源とし、濁度や微生物リスクが季節や場所によって大きく変動します。

マンションや建物の貯水タンクの衛生問題:古い建物ではタンクの清掃が不十分なケースも。有色の濁った水やサビが混入しているケースも見聞きします。

塩素や重金属残留の可能性:ペットの内臓に長期的なダメージを与えるリスクがあります。

以上から、上海の水道水をそのままペットに与えることは推奨されません
次のセクションでは、どのような水がペットに適しているのかをご紹介します。

ペットにおすすめの水の種類

1. ボトル入りの飲料水(ミネラルウォーター)

市販されているボトル水は、一定の水質管理がされており比較的安全です。ただし、**硬度(カルシウム・マグネシウム含有量)に注意が必要。
犬や猫にとっては軟水(硬度60mg/L以下)が理想的と言われます。また硬水は尿路結石など泌尿器系トラブルの原因になることがあります。

おすすめブランド(2025年現在)

•Nongfu Spring 農夫山泉(赤ラベル)※軟水で日本の水道水に比較的近い硬度。550mlで2元前後。

•Nestlé Pure Life(雀巢)※軟水 純水に近い。550mlで2元前後。

2. 浄水器を通した水道水

RO(逆浸透)式や活性炭フィルターを使った浄水器を家庭に設置し、そこを通した水を与える方法。ペットと人間の健康を同時に守れるので、長期滞在者には特におすすめです。上海ではアクアさんやホームズさんが浄水器の設置からメンテナンスまで対応されています。月額300〜400元前後。

3. ペット専用ウォーター

最近では「犬用ウォーター」や「猫専用の飲料水」も中国のオンラインショップやペットショップで入手可能です。ビタミンやpH調整がされたものや、純水や輸入品なども。嗜好性も高いため、食欲が落ちているときなどに役立ちます。500mlで15元前後と割高。

水質や硬度を調べてみました。

上海の一般住宅水道水、浄水器を通した水、手に入りやすいボトル入り飲料水、そしてペット専用ウォーターなどの実際の硬度や水質を簡易的に調べてみました。

先ずは水道水。一般家庭の水道水では、地域やマンションにより前後はあるものの、概ね硬水で総アルカリ度が高めな結果に。フッ素量は地域によりばらつきも見られました。

上海で設置から毎月または数ヶ月に一度フィルター交換して頂ける浄水器サービスで定評のある「アクア」さんと「HOMES」さん。いづれもTDS値による測定では、硬度を抑える結果となりましたが、驚きなのは「アクア」さん。なんと硬水を超軟水に変えてしまいほぼ純水に近い数値になりました。

ボトルウォーターに関しては、軟水として有名な「農夫山泉(赤ラベル)」が日本の水道水に近い軟水。ペット用ウォーターのCat Water, Dog Waterは今回の測定で一番の超軟水、不純物も0(ゼロ)。Nestle Pure Lifeは超軟水で浄水器の「アクア」さんに近い結果でした。

これらの結果と上海で生活しペットと暮らすことを考えると「アクア」さんの浄水器を利用し、お出かけ中にペットの水がない場合は、コンビニなどで手に入りやすいNestle Pure LIfe のボトルウォーター(常温)を与えてあげるのが理想的ではないかと思われます。

もちろん、ペットには個体差もあり飲み慣れた水もありますので、日常の水を変える場合は良く様子を見ながら少量づつ変えてあげてください。

良い水でみなさんのペットとの上海ライフが健康で楽しい毎日になるといいですね!

渡航前・渡航後の「水」に関するアドバイス

Petwithメディアを運営しているトランジットアジアでは、日本と中国のペット渡航や検疫サポートを行う中で、「渡航後、ペットが水を飲まない」「軟便になった」といった相談をいただくことがありますが、その原因のひとつが「水の変化」です。

これから上海に犬連れ、猫連れで来られる予定の場合、渡航前に普段与えている水の硬度などを調べておくと、上海に来てからも硬度が近いものを準備できる場合もあります。また飲み慣れた給水器やボウルなどは手荷物でご持参されることをお勧めしているそうです。

渡航後は飲水量を日々チェックし、急激な変化や体調に変化があれば上海の獣医師さんに相談しましょう。

毎日のことだから、フードだけでなく、水もしっかりケアしたいですね。

まとめ:清潔で安心な水がペットの健康を守る

上海の生活環境は日々変化していますが、ペットに与える「水」に対する注意は常に欠かせません。水道水に不安がある場合は、市販の軟水、浄水器の活用、またはペット専用ウォーターの導入を検討してください。

上海に営業所を持つトランジットアジア(ペットの渡航検疫代行業者)では、ペットの上海渡航をスムーズに、そして安心に行えるよう、環境変化に伴う健康管理まで丁寧にサポートいたしますので、渡航時、渡航後の不安や上海での生活に関する疑問があればご相談ください。

ペットの生活サポート・渡航代行:トランジットアジア
浄水器のアクアさん:
アクア商貿(上海)有限公司